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【解説】ads.txtファイルとは?Googleアドセンスの警告の対処

Googleアドセンスから急に警告があった。内容は、以下の文言。

"要注意 - ads.txt ファイルが含まれていないサイトがあります。収益に重大な影響が出ないよう、この問題を今すぐ修正してください。"

いきなり言われても…ということで、警告の対処法と、そもそも何なのかを説明したいと思う。

1.突如現れた警告文「要注意 - ads.txt ファイルが含まれていないサイトがあります。」

まずはどんな警告文が表示されたか。アドセンスでログインして見てみると、上部にこんな文言が出ている。

 

 

なるほど、"収益に収益に重大な影響が出ないよう、この問題を今すぐ修正してください"とは、なんだかヤバそうな雰囲気がする。そして、ads.txtとはなんぞや。そんな疑問を持ちつつ、ヘルプボタンを押す。

 

 

うんうん、なるほど。

よくわからない。

ということで、1つ1つ紐解いていくことにした。

2.そもそも、"ads.txt ファイル"とは?ads.txt ファイルの解説

"ads.txtファイル"について順を追って説明していきたいと思う。

2-1."ads.txtファイル"は何をするものか?

そもそも"ads.txtファイル"とは何なのか。先程のgoogleアドセンスのヘルプページを見てみたい。

ads.txt による認定デジタル販売者(Authorized Digital Sellers)の宣言は IAB によるイニシアチブで、コンテンツ内のデジタル広告枠が、そのコンテンツのパブリッシャー(ウェブサイトならばサイト運営者)が認定した販売者(AdSense など)を通してのみ販売されるようにするものです。サイト運営者様は ads.txt を独自に作成することで、自サイトの広告枠の販売者を厳密に管理し、偽の広告枠が広告主に提供されるのを防ぐことができます。

ads.txt は、使用することを強くおすすめします。ads.txt を使用すれば、購入者が偽の広告枠を判別できるため、サイト運営者様としても偽の広告枠に収益が流れるのを阻止し、その分収益を増やすことができるというメリットがあります。

: ここでご紹介しているのは、Google のサービスをご利用のサイト運営者様が ads.txt を作成される場合の手順です。他の SSP やエクスチェンジをご利用の場合は、そのサービスの運営元にご相談ください。

元々は英語だったものを日本語表記にしたのか、ちょっとわかりにくい。海外製のPCなんかを買う時なんかよくありますが、ヘルプページとかサポートページが絶望的にわかりにくかったりするアレを思い出す。

とまぁ愚痴は置いといて、一文目で概要が書いてある。要約すると、adx.txtというテキストファイルで、googleアドセンスのみを経由して広告枠を販売することができますよ、と。それによって、広告枠の販売者をきちんと管理できて、悪用されずに済むと書いてあるようです。

これを正しく理解するためには、googleアドセンスの仕組みと、どういった悪さをされることがあるのかを知る必要がありそう。

ここからはちょっと細かい内容に入ってくる。

手っ取り早く対処のみしたい人は飛ばしていただければと思う。

2-2.googleアドセンスの仕組み

そもそもgoogleアドセンスはどのような仕組み※であるか。ユーザがブログを訪れた例をあげてみる。
※同じ仕組みを持つ、他のクリック型の広告報酬を得られるサービスもあるが、ここではgoogleアドセンスの警告の話のため、アドセンス前提として進める。

1.まずは、ユーザがとあるブログを訪れる。

2.ブログ側では、ユーザが訪れたことを、googleアドセンスとDSPと呼ばれる広告主のプラットフォームに知らせる。アドセンスは、広告をDSP側に求める(図中①)。それぞれのDSPは、その広告枠にいくらで入札したいかをアドセンスに伝える(図中②)。一番高い入札額を提示したDSPの広告を、広告枠に掲示する(図中③)。

 

と、こんな感じの流れで、オンライン広告(プログラマティック広告)は成り立っており、多くのユーザに最適な広告の提示ができるようにしている。ポイントは、広告枠を提供するメディア(=ここでいうブログ運営者)は、ユーザに対してどんな広告が掲載されているか把握しない。そして、広告を出す側も、どんなメディアに広告が出ているのかわからない。わからずとも、それぞれの最適解が自動的に選ばれるのがこのプログラマティック広告の強みであるわけだ。

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2-3.アドセンスの仕組みを悪用した不正行為

しかし、こういったプログラマティック広告の仕組みを狙った不正行為が出てきた。

悪意を持った第三者が、特定のメディアになりすまし、広告をDSP側に要求することで広告費用を受け取るというもの。どういうことか、図で説明していこう。

先程の例を交えて言うと、下記のような悪意のあるページを持ったユーザがいるとする。

 

本来は、このページの広告枠として広告を募集するはずだ。しかし、悪意あるユーザは、googleアドセンス等の(DSP側に広告の募集をかける)事業者に対して、別のメディアであるかのようになりすましをする。

そして、先程の流れで広告が落札される。その後、表示された広告に対して、悪意のあるユーザは、ボット等で広告をクリックしたりする。DSPや広告主側は「それはノーカン」の広告枠に掲載されているユーザが訪問したと勘違いし、その報酬を支払う。しかし、実際には架空のボットがクリックしたのみである。

2-4.ads.txtファイルによる管理とIABについて

こういった不正行為を対処する仕組みが"ads.txtファイル"だ。

サイト側がads.txtファイルを置くことで、DSP側が広告枠を入札する際、このads.txtファイルを見にくるようになる。このads.txtによって、正しいサイトの広告枠であるかを判別することができるようになる、という仕組みだ。

ads.txtファイルには、googleアドセンス等の広告の募集をかける事業者の情報、IDを記載する。その記載内容をDSPが見ることで、正しいものかを判別できるようになる。

そして、この仕組みを考えたのがIABという組織だ。広告における技術規格を決めている団体で、企業のメンバーから構成されている。

Interactive Advertising Bureauとはオンライン広告における技術的標準規格の策定を始め、動向調査や法整備などを行う組織である。 数多くの企業が加入をしているが、その多くがアメリカとヨーロッパの企業である。

引用元:Interactive Advertising Bureau - ウィキペディア

3.Googleアドセンスの警告の対処方法

では、対処方法である。対処自体は難しくなく、短時間で終わる。当ブログは、Xserverを使用しているため、その対処方法を説明していく。

まずは、ads.txtという名前でテキストファイルを作成する。その中に、以下の記述をする。

ads.txt

google.com, pub-0000000000000000, DIRECT, f08c47fec0942fa0

pub-0000000000000000の番号は、アドセンス>アカウント>アカウント情報から確認できる番号を記載する。また、文字コードはUTF-8となるように注意する。

そして、ads.txtファイルが用意できたら、Xserverへアップロードをしていく。

Xserverのページのログインタブから、ファイルマネージャーを選択する。

そして、FTPユーザIDとFTPパスワードを入力してログインする。ちなみに、インフォパネルのIDとパスワードとはデフォルトでは異なっているため注意。

最初のアカウント通知のメールに記載されているため、確認しよう。

ログインできたら、自分のブログのディレクトリファイルを選択。

続いて、public_htmlのディレクトリを選択する。

選択したら、右の"ファイルを選択"ボタンを押す。ファイル選択のダイアログが出てくるため、作成したads.txtを選び、アップロードボタンを押す。そうすると、左のファイル一覧にads.txtが追加される。

これでads.txtファイルの対処は完了だ。

4.まとめ

ということで、対処まで説明してきた。僕は日曜の夜にads.txtファイルを配置したのだが、数時間後にはアドセンスの警告表示は消えていた。

まとめると、ads.txtはプログラマティック広告の不正行為を防ぐための仕組みで、テキストファイルに1行記載するだけの簡単なもの。突然アドセンスから警告が来た場合は、すぐに対処してしまおう。

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