久しぶりのブログになるが、書評をしたいと思う。
どんな本かと言うと、もろにタイトルで書いているが『究極の鍛錬』という本だ。
内容は、偉大な功績をあげ、成功する人はどこが違うのか、というものである。
もちろん、結論としては"究極の鍛錬"というわけだが、「究極の鍛錬」とは何か、それを裏打ちする調査や統計を数多く示しながらその内容を説いている。
僕のように、なんとなく日々を過ごしているサラリーマンにとって、戒めとしたい内容であり、改めて気を引き締めさせてくれるので、是非紹介したい。
スポンサーリンク
目次
1. 『究極の鍛錬』の著者と概要
① 著者は誰?どんな人が書いている?
② 概要を簡単に紹介
2. 【レビュー】『究極の鍛錬』書評。偉大な功績を上げる人の共通点とは?
① 才能や経験、知能や記憶力やIQ等の特定の能力ではない
② 偉大な功績は『究極の鍛錬』によってもたらせられる!『究極の鍛錬』とは?
③ 僕たちは、成果が出ない言い訳をしてないだろうか
1.『究極の鍛錬』の著者と概要
まず、『究極の鍛錬』の著者と概要について簡単に紹介していく。
①著者は誰?どんな人が書いている?
著者であるが、名前と経歴はコチラ。
ジョフ・コルヴァン
ジョフ・コルヴァン
アメリカ「フォーチュン」誌編集主幹。アメリカでもっとも尊敬を集めるジャーナリストの1人として広く講演・評論活動を行っている。ハーバード大学卒業(最優秀学生)。ニューヨーク大学スターンビジネススクールMBA取得。
著者は、ジャーナリストとして活躍した人で、そのハーバード大学を優秀な成績で卒業し、ビジネススクールでMBAを取得している。
これを、ビジネススクールで人材開発に携わる米田隆さんという方が日本語に訳している。
米田 隆
早稲田大学法学部卒、日本興業銀行入行。グローバル・リンク・アソシエイツ設立、代表取締役に就任。
②概要を簡単に紹介
著者は、ハイパフォーマンスに関する最先端の心理学の調査結果をきめ細かに読み込み、生まれつき持っている才能の役割に関して、問題提起をしている。
元々、英文原書のタイトルは「Talent Is Overrated」となっていて、”才能は過大評価されている”というものだ。
才能ではなく、偉大な功績の要因は別の所にあるのではないか、と問題提起しているわけだ。
内容としては、元の原文が英文であることもあり、アメリカっぽい言い回しが特徴的である。
2.【レビュー】『究極の鍛錬』書評。偉大な功績を上げる人の共通点とは?
では、具体的なレビューを記載する。
①才能や経験、知能や記憶力やIQ等の特定の能力ではない
これまでは、偉大な功績を上げるのに、特別な才能が必要であると信じられてきた。
または、優れた知能や記憶力、IQが優れているとも思うだろう。
もちろん、我々も「大谷翔平」や「リオネル・メッシ」、「孫正義」なんかには、特別な才能や知能が備わっていると思っているはずだ。
しかし、本の中ではこうした「偉人・達人」の過去や経歴を紐解き、それが重要な要因ではないことを明らかにしていく。
例えば、モーツァルトやタイガー・ウッズ、MicrosoftやGE等の名だたる企業のCEOの遍歴を紹介し、業績との因果を紐解いていく。
こうして見えてくるのが、達人たちの一般的能力は驚くべきほど平均的ということ。
「偉大な業績」の大部分の要因を説明するように思えるのは、「deliberate practice」というものである。
これを「究極の鍛錬」と訳しているのだ。
そして、この「究極の鍛錬」を繰り返すほど、効果があり、偉業につながるとしている。
②偉大な功績は『究極の鍛錬』によってもたらせられる!『究極の鍛錬』とは?
では、「究極の鍛錬」とは一体何なのか。作中では、その要素として以下のように表現されている。
- 実績向上のために特別に考案されている
- 何度も繰り返すことができる
- 結果へのフィードバックが継続的にある
- 精神的にはとてもつらい
- あまりおもしろくない
詳細は著書を見ていただきたいが、僕の中では、要は「上達・向上のために考え抜かれた、精神的に辛い練習やトレーニング」と捉えた。
スポーツやビジネスでもそうだが、やっている気になっているような練習や仕事はダメなのである。
真に必要で、アウトプットに繋がるものでないといけない。また、不得手なことにしつこく取り組むがことも要求される。
こうしたものは、本質的に面白いものではなく、精神的に大きな負担となるものが多いわけだ。
この「究極の鍛錬」をいかに累積していけるかが重要であるとしている。
③ 僕たちは成果が出ない言い訳をしてないだろうか
成果が出ないのは、才能や能力のせいではない。文中にこうした記載もある。
人生のかなり早い時期に自分の限界にぶつかる。「(中略)うぬぼれで盲目になっていない限り、何ができ、何ができないかがわかるようになる。」もはや傲慢なうぬぼれから誤って突き動かされ、望みのない努力にさいなまれることはない。こうして人は、いつまでもよりよくなれるというバカげた考えを捨て、これからもこれまで通り立派にやれると心の中で和解し、そして生まれてもった才能の範囲内でよい仕事をして生きていこうという正直な信念に基づき、真に道徳的な安らぎをつかむことができる」
年齢に関しても言及があり、「人は自己の能力を長い間高め続けられることを示す膨大な証拠がはっきり示された」としている。
人は、限界を感じた時、才能や何かのせいにして、自分のできる範囲内でうまく生きていこうとする。
僕たちは、できない理由を考えたり、何かに言い訳したりして、現実から目を背けていないだろうか。
仕事、スポーツ、趣味、恋愛、どんな分野でも当てはまる。自分の胸に手を当てて考えてみたい。
また、この本を読んでいて、ある動画を思い出した。こちらも是非見てみほしい
また、この「究極の鍛錬」を行うにあたり、ヒントも散りばめられている。
「究極の鍛錬」は消耗が激しく、より多くの休息を必要とする。そのため、「朝早い時間」「午後早い時間」といった時間を利用するといったバイオリニストの例や、その他にも手がかりとなるような内容が記載されているので、是非読んでみてほしい。
3.『究極の鍛錬』の感想まとめ
ということで、『究極の鍛錬』の感想・レビューとして記載をしてきた。
業績や成果をあげるために必要なものは、才能や能力ではなく、「究極の鍛錬」の要素が大きい。
そして、「究極の鍛錬」は辛くて精神的負担が大きいものだが、これを累積することで成果につながる、ということだ。
日々、なんとなく過ごしてしまっている人に是非おすすめしたい1冊だ。