大きな話題になっている週刊少年ジャンプの漫画『鬼滅の刃』。
なんと、ワンピースをもしのぐ人気だとか。
今や大出世したわけだが、最初の評価は、打ち切りされるレベルだったという噂も。
ジャンプを20年以上愛読し、鬼滅の刃も1話から読んでいる僕が、これまでの経緯と人気に至ったポイントについてまとめていきたいと思う。
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1.『鬼滅の刃』の最初の評価は、打ち切りレベルだった?
『鬼滅の刃』は、連載が始まった当初、打ち切りレベルだったという噂が流れている。
打ち切りとは、作者の意向に関係なく、漫画が終わってしまうことを言う。
週刊少年ジャンプは、読者のアンケート票数で毎週順位が出る仕組みになっており、下の順位が続く漫画は会議にかけられ、新しい漫画と入れ替えるという残酷なシステムとなっている。
今や大人気の鬼滅の刃だが、噂は本当だろうか。実際に連載当初の状況をみてみよう。
ちなみに、ジャンプにはおおよそ16〜18程の作品が連載されており、おおむねアンケートと掲載順が相関していると言われている。
鬼滅の刃は2016年から連載をスタートさせ、開始から9週の順位の推移がこちら。
何話目 | 掲載号 | 掲載順 |
1 | 11号 | 1 |
2 | 12号 | 4 |
3 | 13号 | 13 |
4 | 14号 | 9 |
5 | 15号 | 14 |
6 | 16号 | 15 |
7 | 17号 | 13 |
8 | 18号 | 15 |
9 | 19号 | 16 |
ちなみに、ジャンプの場合、新しくスタートする漫画は巻頭カラーといって、必ず最初に掲載される。その後の低迷ぶりがわかるだろうか。
では、次に年ごとに、①1〜5位、②6〜10位、③11位以下の掲載順位が何回あったかのカウントでみていこう。
掲載年 | 1〜5位 | 6〜10位 | 11位以下 |
2016年 | 5回 | 10回 | 25回 |
2017年 | 22回 | 14回 | 7回 |
2018年 | 29回 | 19回 | 1回 |
2019年 | 9回 | 5回 | 1回 |
上の表を見てわかるように、連載当初は人気が出ておらず、年を追うごとに掲載順位を上げていることがわかるだろう。
連載当初では、打ち切りにかけられてもおかしくはなく、噂は本当だったと言えるだろう。
2.鬼滅の刃が、ここまで人気に至ったポイント
では、ここまで順位が低かった鬼滅の刃が、なぜ人気になったのかを考察していきたい。
①ランク付けされた最強の敵・仲間が出てきてからの面白すぎるバトル
鬼滅の刃は、最初どうにもぱっとしなかった。
ところが、あるタイミングで下弦の月、上弦の月と呼ばれる鬼の中でも最強クラスと呼ばれる敵と戦う事になり、そこからバトルが一気におもしろくなってきた。
また、仲間である鬼狩りの剣士で、"柱"と呼ばれる最強の位に位置する者達が登場するようになった。
元々は、剣士には細かい強さの位が出てきたのだが、今となってはあまり意識されることはなくなった。
こうした最強の敵・最強の剣士達の戦いに、主人公である炭治郎や禰豆子、その仲間が絡むようになり、バトルが圧倒的に面白くなってきたのだ。
そしてやはり、主人公である炭治郎が覚醒し、圧倒的な力を見せる瞬間に最大の面白さを感じる。
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②人間味のある鬼殺隊や鬼のヒストリーや行動
続いて触れたいのが、鬼殺隊や鬼の人間味あふれる行動やヒストリーだ。
炭治郎は、いかにも主人公らしい、優しくまっすぐな心を持っている。
やはり鬼殺隊の中には家族や友人が鬼に殺された人も大勢出てきて、それぞのヒューマンヒストリーを楽しむことができる。
また、実は鬼に関しても同様なのだ。
鬼は元々は人間で、悲しみや絶望など、強い感情に囚われた時、鬼舞辻無惨の血をきっかけに鬼になってしまう。
そして、鬼は死ぬ時に、人間のときの記憶を思い出すことがある。
人を殺してきた鬼も、これまでの人生を振り返り、後悔や自責の念にかられるのだ。
特に、上限の月の最後は感動的なものばかりなので、是非注目してほしい。
③"刀"が出てくる漫画はヒットしやすい?
実は、"刀"が出てくる漫画はヒットしやすい、という話はご存知だろうか。
これは、同じジャンプの漫画であるバクマンという作品で言われている言葉だ。
バクマンは、才能を持った高校生2人が、漫画家を目指すストーリーだ。
この中で言われているように、ワンピース、ナルト、ブリーチ、銀魂と、人気の漫画にはいずれも"刀"が登場するのだ。
まさしく、鬼滅の刃は刀をもろに使った剣士達の物語。鬼滅の刃がヒットしたのは、もしかしたら必然だったのかもしれない。
④絵が下手なのは関係ない?
鬼滅の刃は、絵が下手だと言われることが多い。
確かに僕も、最初は「この絵は人気でないんじゃないかなぁ・・」と思っていた。
しかし、ストーリーや内容で魅了し、そんなの関係ないことを実績で証明してくれた。
是非とも、まだまだ記録を塗り替えていってほしいと思う。
3.まとめ
ということで、鬼滅の刃の連載当初の状況や、人気になるまでの経緯、僕なりの分析をさせてもらった。
もう最終バトルの様相で、最終回に向かって進んでいるのがわかり、ワクワクした気持ちと終わって欲しくない思いが同居する感覚だが、まだまだ盛り上がりを見せていってほしいと思う。